2014年、コッツウォルズの美しい田園地帯に一つの夢が芽生えました。 創業者であるダンは、生粋のニューヨーカーであり熱心なウイスキー愛好家。 ロンドンの金融業界で長年活躍した後、家族との時間を大切にするため、そして新たな人生を切り拓くためにコッツウォルズへと移住しました。
ある日、家の周りに広がる金色の大麦畑を見て、ふと思ったのです——「これだけ大麦があるのに、誰も蒸留していない。じゃあ、自分が最初になろう！」 こうして彼は、自宅近くの荒れた敷地を見つけ、蒸留所の建設と仲間づくりに乗り出します。 そして2014年7月、コッツウォルズ蒸留所が誕生しました。

ダンの夢は、いつか自分のウイスキーを造ることでした。 けれど同時に、ジンやリキュールなど、多彩で美味しいスピリッツを手がけたいという情熱も持っていました。 そんな彼が最初に挑戦したのがジン。 私たちは2ヶ月をかけてボタニカルのレシピを研究し、150種類ものボタニカルスピリッツを蒸留して、さまざまな風味の組み合わせを試しました。 蒸留チームは60を超えるジンのレシピを開発し、その中から厳選した一本が 現在のコッツウォルズ・ドライ・ジンです。 当初は“サイドプロジェクト”のような存在だったジンですが、今では私たちの蒸留所を代表する 中心的なプロダクトとなり、その仕上がりには大きな誇りを持っています。

3年にわたる期待と熟成の時を経て、私たちは2017年10月に 初のウイスキーとなるコッツウォルズ・シグネチャー・シングルモルトをリリースしました。 これは、コッツウォルズで蒸留された初めてのウイスキーであり 今もなお私たちのものづくりの中心にある特別な存在です。
発売以来、私たちのシングルモルトのラインナップは大きく広がりました。 4種類の個性豊かなカスクを揃えたカスク・コレクション、アーツ・アンド・クラフツムーブメントにインスパイアされた年に一度の限定シリーズ「Hearts & Crafts」、そして選び抜かれたシングルカスク限定ボトルなど、ウイスキーの魅力を多彩に表現しています。